Japanese
English
臨床報告
慢性骨髄性白血病に合併した小腸間膜原発デスモイド腫瘍の穿孔により急性汎発性腹膜炎を発症した1例
A case of acute diffuse peritonitis caused by the perforation of a small mesentery desmoid tumor complicated with chronic myelogenous leukemia
太田 尚宏
1
,
吉田 周平
1
,
加藤 洋介
1
,
奥田 俊之
1
,
原 拓央
1
,
増田 信二
2
Naohiro OTA
1
1厚生連高岡病院外科
2厚生連高岡病院病理科
キーワード:
小腸間膜デスモイド
,
汎発性腹膜炎
Keyword:
小腸間膜デスモイド
,
汎発性腹膜炎
pp.632-635
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212045
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要旨
症例は50歳,男性.2年6か月前より慢性骨髄性白血病にてイマチニブを内服中,右側腹部痛を認め,胆囊炎の疑いにて近医に入院した.CT検査で右側腹部に長径15 cmの腫瘤を指摘された.炎症が改善したため一旦退院し後日精査予定であったが,突発する発熱,腹痛が出現し,翌日当科へ紹介された.腫瘍穿孔による汎発性腹膜炎と診断し,緊急手術を施行した.回腸腸間膜に首座を置く15 cm大の腫瘍と,空腸腸間膜にも5 cm大の同様の腫瘍を認め,いずれも腸管合併切除を伴う腫瘍切除を施行した.病理学的にデスモイドと診断された.開腹歴や既往歴のない腹腔内デスモイドは比較的稀である.穿孔をきたした報告はさらに少なく,若干の文献的考察を加え報告する.
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