1200字通信・116
先生
板野 聡
1
1寺田病院外科
pp.409
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211993
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- 文献概要
私が大学を卒業したのは1979年のことですので,ずいぶんと時間が経ちました.それでも毎年春になると,卒業当時の新鮮な気持ちを思い出し,リフレッシュさせてもらっています.一方で,最近の新人さんたちは,すでに私が医者になってからお生まれになった方ばかりと気付かされ,医者になるまでの人生より医者になってからの人生のほうが長くなったのだと思い知ることにもなっています.
最近のことですが,医学部に在籍中の甥っ子と話をしながら,医学生時代,5・6年生ともなると恰好だけは医者らしくなってはいたものの,果たしてその頃になんと呼ばれていたのかなとの想いが湧いてきました.当たり前の話ですが,看護婦(当時は「婦」)さん達のほうが余程役に立ち,学生の私は「君」付けか「さん」付けで呼ばれていたのだろうと想像しています.そんなことを考えていたとき,私が初めて「先生」と呼ばれたときのことを,ふと思い出すことになりました.
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