増刊号 手術ステップごとに理解する—標準術式アトラス
2 胃・十二指腸
胃癌—幽門側胃切除術
李 相雄
1
,
河合 英
1
,
田代 圭太郎
1
,
田中 亮
1
,
本田 浩太郎
1
,
内山 和久
1
Sang-Woong LEE
1
1大阪医科大学一般・消化器外科学教室
pp.38-43
発行日 2017年10月22日
Published Date 2017/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211783
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Step1
トロッカー挿入,術野の確保と展開,No. 4sb郭清(図1)
右側腹部のポート位置が膵上縁郭清においてポイントとなる.また,肝左葉の展開と肝円索の展開が術野確保の点で重要である.胃結腸間膜切離では,3点保持による面状の術野展開と切離面の適度な緊張,行き先とランドマークを常に視野に収めることを心掛ける.左右胃大網動脈を含む血管束を視野に入れ,一定の距離を保ちながら無駄のない切離ラインを設定する.
①臍部にポートを挿入し,気腹を開始する.次いで右肋骨弓下に5 mmポートを挿入し,膵上縁郭清でポイントとなる右側腹部ポートを中点に挿入する.左側腹部は腸管切離・消化管再建のため12 mmポートを挿入する.
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