特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
5.胃・十二指腸手術
幽門側胃切除術
木下 平
1
1国立がんセンター東病院外科
pp.87-91
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902025
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幽門側胃切除術後の管理について概説した.この手術は合併症が少なく安全な手術として確立しているため油断しがちになる.術後の合併症は手術適応,術前・術中・術後管理,そして手術そのものの結果であることを銘記すべきである.術後1週間の患者管理はいわゆる早期合併症を考慮して行うわけであるが,1週間以降の合併症と比較して重篤化することが多いので,より細心の注意が必要である.本文でも述べるように全身状態の把握(脈拍,血圧,発熱,呼吸状態など)が最も重要であり,異常を早く検知し合併症の検索を行い対応することで,合併症の重篤化を回避することができる.治療法の選択にも全身状態の把握が必須である.
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