特集 2020年代の内科診療―26テーマの近未来予想
循環器内科
[虚血性心疾患]
治療法の進歩と診療拠点の集約化
-診療の最適化と均てん化を目指して
辻田 賢一
1
1熊本大学循環器内科
キーワード:
冠血行再建
,
循環器病対策基本法
,
急性冠症候群
,
慢性冠症候群
Keyword:
冠血行再建
,
循環器病対策基本法
,
急性冠症候群
,
慢性冠症候群
pp.1145-1150
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_1145
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪急性冠症候群(ACS)の緊急治療では新規補助循環装置による効果的な虚血心筋救済が期待される.
▪慢性冠症候群(CCS)への血行再建はCHIP(complex and high-risk intervention in indicated patients)へ高度化し拠点化が見込まれる.
▪ロボット支援経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は医療過疎地域における遠隔冠血行再建を可能にする.
▪INOCA(ischemia with non obstructive coronary arteries)を含むCCSへの個別化至適薬物治療が求められる.
▪ビッグデータに基づく医療の質指標(QI)と循環器病対策基本法がACS/CCS診療の均てん化と地域間格差の是正を推進する.
▪抗炎症治療をはじめ,虚血性心疾患残余リスクの低減に期待が集まる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021