Japanese
English
臨床報告
乳癌術後5年以上経過して唾液腺転移をきたした1例
A case of salivary gland metastasis from breast cancer over 5 years after radical mastectomy
久保 秀文
1
,
木村 祐太
1
,
山下 吉美
2
,
長島 由紀子
3
,
山本 滋
4
,
永野 浩昭
4
Hidefumi KUBO
1
1JCHO徳山中央病院外科
2JCHO徳山中央病院病理
3JCHO下関医療センター
4山口大学医学部消化器・腫瘍外科学講座
キーワード:
乳癌
,
頭頸部転移
,
唾液腺転移
Keyword:
乳癌
,
頭頸部転移
,
唾液腺転移
pp.1145-1149
発行日 2017年9月20日
Published Date 2017/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211744
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要旨
われわれは左乳癌術後に左唾液腺転移をきたした1例を経験したので報告する.症例は66歳,女性.左乳癌で乳房切除+腋窩郭清(Bt+Ax)が施行され,術後5年間レトロゾールが投与された.術後6年目に左胸骨部の局所再発,多発骨転移が疑われたが,左唾液腺部の腫脹と,PETでFDGの軽度の集積も認められた.ベバシズマブ+パクリタキセル療法が4コース投与され,治療効果CRが得られた.術後8年目に左唾液腺部の腫脹と疼痛のみが再度出現し,PETで腫脹部にFDGの集積増加が認められた.穿刺吸引細胞診で乳癌癌細胞に酷似した異型細胞が認められ,乳癌の唾液腺転移が疑われた.再度ベバシズマブ+パクリタキセル療法を4コース投与し,放射線局所照射を40Gy併施したところ,治療効果CRが得られた.その後現在まで再発兆候なく健在である.
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