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特集 目で見る腹腔鏡下肝切除—エキスパートに学ぶ!
巻頭言
新たな時代を迎えた腹腔鏡下肝切除
Future aspects of laparoscopic liver resection
金子 弘真
1
Hironori KANEKO
1
1東邦大学一般・消化器外科
pp.260-262
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211534
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腹腔鏡下肝切除の普及を推進するべく2007年に肝臓内視鏡外科研究会が発足し,腹腔鏡下肝切除を導入する施設ならびに症例数は着実に増加した1).そして,近年では,開腹術と腹腔鏡手術の比較において低侵襲そのものを強調するより,術後合併症の軽減や非劣性の長期予後の成績が報告されている.
保険収載された2010年以降,腹腔鏡下肝切除の症例数が急激に増えている.その対象疾患は,原発性肝癌と転移性肝癌がほとんどであるが,なかでも大腸癌肝転移の占める割合が増加してきている.大腸癌肝転移に対する手術治療は,肝部分切除にて腫瘍学的な目的が達成されることが多く,相応な術式として腹腔鏡下肝切除の増加を反映したものと考えられる.
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