発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003116843
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肝癌に対する内視鏡下肝切除は,肝実質切離の際の出血のコントロールや脈管の処理などの技術的問題や,慢性肝炎,肝硬変などの併存肝病変が障壁となり,内視鏡下凝固壊死療法に比べ積極的に行われていなかった.しかし,近年国内外の様々の施設で内視鏡下肝切除が施行され,その有用性が報告されるようになってきた.今後,より確立された術式をめざして,腹腔鏡下に術者の手となる手術機器のさらなる改良と適切な使用による手術手技の向上,更に手術適応を順守することにより,腹腔鏡下肝切除は肝癌患者にとって安全かつ低侵襲で根治性を損なわずQOLにも貢献できる,新たな術式の一つとして発展していくものと考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2002