増刊号 消化器・一般外科医のための—救急・集中治療のすべて
Ⅲ章 消化器救急疾患
疾患別対処法
下部消化管・腹壁
嵌頓ヘルニア
東海林 裕
1,2
,
中嶋 昭
2
Yutaka TOKAIRIN
1,2
1東京医科歯科大学消化管外科学
2日産厚生会玉川病院ヘルニアセンター
pp.282-287
発行日 2016年10月22日
Published Date 2016/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211391
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
POINT
■血流障害を伴った嵌頓ヘルニアは緊急手術の対象であるが,腸管の血流障害が生じているかを確実に鑑別しうる決定的な検査はなく,総合的に診断する必要がある.
■アプローチは鼠径部切開法および腹腔鏡下手術のどちらでもよいが,いずれにおいても嵌頓腸管の観察を要する.腹腔鏡下手術は腸管の血流障害の評価や腸切除に有用な術式である.
■汚染手術でのメッシュ使用に関しては,その安全性が確立していないので術中所見で総合的に判断する.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.