ひとやすみ・143
外科医の職場改善を
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.172
発行日 2016年10月22日
Published Date 2016/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211368
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- 文献概要
一般に日本の外科医は有能で,単に手術ばかりではなく,術前診断から術後管理,さらには癌化学療法やターミナルケアまで幅広い診療を行っている.外科医にとっては,診断から治療まで一貫した診療を行うことにより,高い達成感を得ることができる.一方,治療を受ける患者にとっても,同じ主治医から一貫した治療を受けられる安心感がある.しかしながら医療レベルが高度になりつつある現代,外科医が一貫した治療を今後も行うことにははなはだ問題が多い.
私は研修医時代,「外科医たる者,診断から治療まで,できるのが当然」との指導医のモットーの下,手術手技はもちろんのこと,消化管造影検査,超音波検査,血管造影検査,内視鏡検査などの種々の検査を学んだ.また癌化学療法やターミナルケア,さらには麻酔や病理解剖まで叩き込まれた.そして外科学会,消化器外科学会,消化器病学会,消化器内視鏡学会,大腸肛門病学会の専門医や指導医,さらには麻酔標榜医や内視鏡外科学会技術認定医などの各種資格を取得した.
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