増刊号 消化器・一般外科医のための—救急・集中治療のすべて
Ⅰ章 周術期の集中治療
栄養管理
救急・集中治療と栄養管理
山田 勇
1
,
小谷 穣治
1
Isamu YAMADA
1
1兵庫医科大学救急・災害医学講座
pp.104-110
発行日 2016年10月22日
Published Date 2016/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211357
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POINT
■すべての周術期患者に対し栄養リスク評価を行い,早期に栄養管理を行う.
■可能な限り経腸栄養を経静脈栄養より優先して行う.
■経腸栄養時には常に消化管の認容性をモニタリングし,誤嚥や下痢への対策を講じる.
■開始早期の投与エネルギー量において,ある程度のunder feedingは許容する.
■開始早期からの補足的経静脈栄養は行わない.
■栄養剤の選択では,病態によりPFC(protein,fat,carbohydrate)バランス,形態,濃度,添加物などを考慮する.
■強化インスリン療法のような厳重な血糖管理は行わず,BS<180 mgを目標とする.
■経静脈栄養ではブドウ糖単独輸液は避け,開始早期からの脂肪乳剤投与は控える.
■免疫修飾栄養剤(IMD)に関して現在明らかなエビデンスが不足しており,病態によらない画一的なIMDの投与は控える.
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