Japanese
English
特集 がん放射線療法の現況と進歩
膵癌の放射線療法
Radiotherapy for pancreatic cancer
真辺 忠夫
1
,
馬場 信雄
1
,
芝本 雄太
2
,
高橋 正治
2
,
戸部 隆吉
1
Tadao MANABE
1
1京都大学医学部第1外科
2京都大学放射線科
pp.1183-1187
発行日 1989年9月20日
Published Date 1989/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210443
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進行膵癌に対する放射線療法は術中照射としてベータトロン30Gy,外照射としてライナック60〜70Gy,合計90〜100Gyの照射を行っており,局所に限局した癌では切除例,非切除例を問わず,放射線併用例では予後の改善がみられている.放射線治療による除痛効果,腫瘍縮小効果は明らかに認められ,quality of lifeの点からも期待のもてる治療法である.ただ,進行膵癌の場合は局所は放射線によりコントロールされても遠隔再発が多く,手術時すでに組織学的遠隔転移の可能性が示唆されるため,今後は化学療法などを併用したより強力な集学治療が必要である.
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