Japanese
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特集 胃癌治療の最近の話題
スキルス胃癌の集学的治療
Multimodal treatment for Borrmann type 4 gastric carcinoma
古河 洋
1
,
平塚 正弘
1
,
岩永 剛
1
,
今岡 真義
1
,
福田 一郎
1
,
石川 治
1
,
甲 利幸
1
,
佐々木 洋
1
,
大東 弘明
1
,
亀山 雅男
1
,
柴田 高
1
,
小山 博記
1
Hiroshi FURUKAWA
1
1大阪府立成人病センター外科
pp.785-790
発行日 1989年6月20日
Published Date 1989/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210376
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Borrmann4型胃癌(B−4癌)に対する治療成績はこれまでほとんど改善されたことがなかった.B−4癌は単に進んだ癌ではなく,独特の性格をもった治療困難な進行癌である.われわれは,B−4癌の特徴から考えた新しい集学的治療法—拡大根治手術(左上腹内臓全摘+Appleby手術)+免疫ホルモン化学療法—を最近施行し,stage Ⅱ-Ⅲにおいて3生率でよい成績をおさめている.拡大手術(LUAE+Apl)を施行するにあたっては適応例を選ぶことや,術前血管造影をすることなどの注意が必要である.今後さらにB−4癌の治療成績を向上させるためには,stage Ⅳに対する手術を縮小して,むしろ有効な併用療法を開発施行することが大切であると考える.
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