Japanese
English
臨床研究
悪性線維性組織球症に対する動注化学療法
Arterial infusion of antitumor agents in the treatment of malignant fibrous histiocytoma
小川 將
1
,
渡辺 正敏
2
,
斉藤 和好
2
,
笹生 俊一
3
Susumu OGAWA
1
1県立沼宮内病院外科
2岩手医科大学第1外科
3岩手医科大学臨床病理
pp.243-246
発行日 1988年2月20日
Published Date 1988/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209931
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はじめに
1964年O'BrienおよびStartが,malignant fibrousxanthoma(MFX)という概念のもとに発表以来,悪性線維性組織球症malignant fibrous histiocytoma(MFH)は,軟部組織に発生する最も頻度の高い腫瘍とされているが,治療法について,なお確立したものがなく,その治療の選択に困惑を覚えることがある.今回われわれは,切断術を拒否する高齢女性の左大腿部に発生したMFHに対して大腿動脈にカニュレーションを行い,adriamycin(ADR),vincristine(VCR),actinomycin(Act-D),cyclophsphamide(CPA)等を動注して腫瘍を縮小させた後摘出術を施行,さらに残存腫瘍に対して動注を継続しCT像上,腫瘍の縮小をみた症例を経験したので,若干の考察を加えて報告する.
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