特集 小児・AYA世代がん診療の現在と未来
Ⅱ.造血器腫瘍の現在と未来
組織球症
坂本 謙一
1
,
塩田 曜子
2
,
森本 哲
3
1滋賀医科大学小児科学講座
2国立成育医療研究センター小児がんセンター
3昭和伊南総合病院小児科
キーワード:
Langerhans細胞組織球症
,
Histiocyte Society
,
日本ランゲルハンス細胞組織球症研究グループ
,
ビンブラスチン
,
シタラビン
Keyword:
Langerhans細胞組織球症
,
Histiocyte Society
,
日本ランゲルハンス細胞組織球症研究グループ
,
ビンブラスチン
,
シタラビン
pp.945-949
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000585
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SUMMARY
▷Langerhans細胞組織球症(LCH)は「腫瘍」と「炎症」の両者の特徴をもつ「炎症性骨髄性腫瘍」である.
▷多剤併用化学療法の導入によって生命予後は非常に良好となったが,再発率が30%程度と高く,尿崩症などの不可逆性病変が長期にわたり発症する.
▷海外ではビンブラスチンを,わが国ではシタラビンをベースとした治療開発が行われてきた.
▷再発および尿崩症などの不可逆性病変の発生を抑える治療開発が現在進行中である.
▷BRAF/MEK阻害薬の有効性が報告されているが,現時点ではLCHに対する適応は得られていない.
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