特集 [施設別]悪性腫瘍治療方針のプロトコール
乳癌治療のプロトコール—群馬大学医学部第2外科
泉雄 勝
1
,
横江 隆夫
1
Masaru IZUO
1
,
Takao YOKOE
1
1群馬大学医学部第2外科
pp.989-998
発行日 1987年5月30日
Published Date 1987/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209739
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はじめに
乳癌は元来予後の良い癌の一つであり,ある程度の大きさになるまでは,手術を中心とした治療によりかなりの確率で根治しうる.一方,乳癌の知識が普及してきた今日でも,局所進行癌および進行癌症例は後を断たず,これらに対しては手術のみでは予後の改善は得られず,近年の集学的治療の導入により,ようやく光明が見いだされつつある1,2).
術式に関する現在の趨勢としては非定型乳切の台頭が自立つているが,問題は遠隔成績を下げずにいかに非定型手術を行うか,ということと,逆に拡大乳切症例の成績を,適応および術式の工夫によりいかに向上させるかということである.
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