特集 [施設別]悪性腫瘍治療方針のプロトコール
肺癌治療のプロトコール—東北大学抗酸菌病研究所外科
藤村 重文
1
,
佐川 元保
1
,
仲田 祐
1
Shigefumi FUJIMURA
1
,
Motoyasu SAGAWA
1
,
Tasuku NAKADA
1
1東北大学抗酸菌病研究所外科
pp.999-1006
発行日 1987年5月30日
Published Date 1987/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209740
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はじめに
近年肺癌は,罹患率の増加と診断技術の著しい進歩によって,各施設で取り扱う患者数も年ごとに増加しているが,現在その治療の根幹は手術療法である.教室において1952年9月から1985年12月までに手術した肺癌患者は1,287例であるが,最近では切除率も次第に向上してきている.これは集検成績が向上してきた反面で,進行癌の占める割合が依然として高いにもかかわらず,術式や術後管理の進歩によつて手術適応の拡大がはかれるようになつたことによる.
肺癌治療には問題点が多々残されているが,本稿においてはこれまで,東北大学抗酸菌病研究所外科において取り扱つてきた肺癌患者を対象として,教室の肺癌治療方針に関して検討した.
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