特集 理学療法技能の評価と学習支援
理学療法領域における臨床技能の評価と学習支援の試み
1.群馬大学での例
山路 雄彦
1
,
中澤 理恵
1
,
久留利 菜菜
1
,
中川 和昌
1
,
松田 祐一
1
,
浅川 康吉
1
,
臼田 滋
1
,
坂本 雅昭
1
Takehiko Yamaji
1
1群馬大学大学院保健学研究科保健学専攻リハビリテーション学講座
pp.305-307
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102245
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群馬大学での理学療法学教育におけるOSCEの概要
本学での理学療法教育におけるOSCE(objective structured clinical examination:客観的臨床能力試験)は,2002年度から導入を開始した.次年度より,理学療法臨床実習(以下,評価実習)約2か月前の3年次に評価を中心としたOSCE(以下,3年次OSCE),理学療法総合臨床実習(以下,総合臨床実習)約1か月前の4年次に評価・治療を含めたOSCE(以下,4年次OSCE)を実施している.今年度までの10年間で3年次OSCEは11回(初年度は4年次に実施),4年次OSCEは9回実施されてきた.各年次のOSCEを通過しないと次に控える臨床実習を履修することができない.2007年度より,3年次OSCEは「基本的臨床技能実習Ⅰ(1単位)」,4年次OSCEは「応用的臨床技能実習(1単位)」の授業科目の中に取り込みOSCEを単位化している(図).
本学のOSCEでは基本的臨床能力を評価する際に,学生の対象者に対する対応も同時にチェックしている.このチェックにより,次に控える臨床実習におけるコミュニケーション能力や周囲の状況に則した適応能力などのスクリーニングを行っている.これらのOSCEの結果と対象者への対応状況が学生の配置予定施設の臨床実習指導者へ種々の個人情報とともに参考資料として送付される.
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