特集 [施設別]悪性腫瘍治療方針のプロトコール
胃癌治療のプロトコール—鳥取大学医学部第1外科
古賀 成昌
1
,
前田 廸郎
1
Shigemasa KOGA
1
,
Michio MAETA
1
1鳥取大学医学部第1外科
pp.763-768
発行日 1987年5月30日
Published Date 1987/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209708
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はじめに
近年,胃癌の外科治療成績向上は著しい.その要因として,早期癌症例の増加,進行癌症例に対する広範リンパ節郭清の普及,他臓器合併切除などによる根治性の向上,さらに制癌補助化学療法の進歩の関与などが指摘されよう.胃癌の予後はリンパ節転移と壁深達度に大きく左右されるが,今日でも,なお進行癌が6〜7割を占め,この中には高度の癌進展のため,姑息切除あるいは,切除不能の症例も決して少なくない.したがつて,その治療は癌の進行度,進展状況に対応してなされねばならない.本稿では,われわれの現在の治療方針を示し,それに至る背景と治療成績について述べる.
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