Japanese
English
臨床報告
腸間膜に発生した悪性間葉腫の1例
A case report of malignant mesenchymoma of the mesentery
柴田 信博
1
,
野口 貞夫
1
,
玉井 正光
2
,
水嶋 肇
3
Nobuhiro SHIBATA
1
1西宮市立中央病院外科
2西宮市立中央病院臨床病理科
3摂南病院外科
pp.377-380
発行日 1987年3月20日
Published Date 1987/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209655
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はじめに
腸間膜に原発する悪性間葉性腫瘍は,まれなものであり,また組織学的にもきわめて多種類のものが報告され1,2),その生物学的態度もさまざまである.
初回手術時すでに腸間膜に転移を認めた腸間膜原発の悪性間葉腫に対し,数回にわたる腫瘤摘出術を施行し,初回手術から4年5ヵ月目に死亡した症例を経験した.悪性間葉腫自体が,非常にまれな腫瘍であり3,4),腸間膜原発のものは,本邦報告例にはみあたらない.また,この症例は,臨床経過および腫瘍の生物学的ふるまいからみて,非常に興味がもたれたので報告し,考察を加える.
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