Japanese
English
臨床報告
結腸間膜に発生した仮性腸間膜囊胞の1例
A case of mesenteric pseudocyst arising from the mesocolon
須浪 毅
1
,
北山 紀州
1
,
中澤 一憲
1
,
坂下 克也
2
,
雪本 清隆
2
,
澤田 隆吾
2
Takeshi SUNAMI
1
1PL病院外科
2和泉市立総合医療センター外科
キーワード:
腸間膜囊胞
,
仮性囊胞
,
結腸間膜
Keyword:
腸間膜囊胞
,
仮性囊胞
,
結腸間膜
pp.249-253
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213278
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要旨
症例は40歳,女性.主訴は上腹部痛.腹部CTにて右上下腹部に15 cm大の多房性囊胞を認めた.囊胞の発生部位は腸間膜,右卵巣,膵臓などが疑われた.右卵巣由来の囊胞性病変の疑いにて開腹手術が施行されたが,両側に正常卵巣が確認された.囊胞は背側で膵頭部,上行結腸間膜に,頭側では胃幽門部から十二指腸球部に強く癒着しており,囊胞性腫瘍による浸潤も疑われたため結腸右半切除術および膵頭部分切除術を行い摘出した.病理検査にて囊胞は結腸腸間膜と連続しており,囊胞壁に被覆上皮を伴わないことから,結腸腸間膜より発生した仮性腸間膜囊胞と診断された.自験例を含む本邦報告例31例を集計し,文献的考察を加えて報告する.
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