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特集 最近の経腸栄養法と外科
経腸栄養法の2〜3の問題点—成分栄養法の副作用と合併症
Some problems in the enteral nutritional management:side effects or complications of an elemental diet
大熊 利忠
1
Toshitada OHKUMA
1
1熊本大学医学部第1外科
pp.43-48
発行日 1985年1月20日
Published Date 1985/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208907
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成分栄養法(ED)施行時の副作用および合併症について食道癌根治術および胃全摘術症例を中心とし術後7日目までの術直後の症例と安定時の一般的な病期とに分けて検討した.
術直後では術後3日以内にED投与がなされた症例が60例中51例(85%)であり,うち16例(26.7%)が7日以内に40kcal/日の投与が可能であつた.この時期の最も多い合併症は腹部膨満であり45例(75%)にみられ,このためEDの注入を中止した症例が12例(20%)であった.下痢の発生は少なく両時期に差はみられなかつた.インスリン使用例については,TPNに比しED施行時の使用量が少ない場合がみられた.長期施行症例の場合には必ず脂肪を併用すべきである.
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