Japanese
English
特集 下部消化管出血
下部消化管出血の内視鏡診断
Colonoscopy of lower intestinal bleeding
吉田 豊
1
,
福士 道夫
1
Yutaka YOSHIDA
1
,
Michio FUKUSHI
1
1弘前大学医学部第1内科
pp.1435-1440
発行日 1983年10月20日
Published Date 1983/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208451
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はじめに
出血源の確認,早期診断と早期治療を目的とした緊急内視鏡検査は,上部消化管出血において既に一般的対策として確立されている.最近の内視鏡検査法の進歩およびファイバースコープの改良は,上部消化管出血に対する既念を下部消化管出血に応用することを可能にした.下部消化管出血に対する緊急内視鏡検査は,1971年Pragueで開かれた国際シンポジウム「Urgent Endoscopy of Digestive and Abdominal Disease」においてOtto1)やMarco2)によつて報告され,わが国でも青木3),多田4,5),前田ら6)によつて報告されている.しかし下部消化管出血はその病態および原疾患が多岐にわたることもあつて,上部消化管出血に対する緊急検査法ほど普遍的に施行されるにいたつてはいない.下血例の出血臓器別頻度は大部分が大腸で,小腸は2%以下である7-9).
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