特集 消化管ポリポーシス2000
総論
消化管ポリポーシスの内視鏡診断
松本 主之
1,2
,
檜沢 一興
3
,
中村 昌太郎
2
,
平川 克哉
2
,
水野 充
4
,
井上 滋夫
4
,
飯田 三雄
4
1九州大学医学部光学医療診療部
2九州大学医学部病態機能内科学
3九州中央病院内科
4川崎医科大学消化器内科Ⅱ
キーワード:
家族性大腸腺腫症
,
Peutz-Jeghers症候群
,
若年性ポリポーシス
,
Cowden病
,
Cronhite-Canada症候群
Keyword:
家族性大腸腺腫症
,
Peutz-Jeghers症候群
,
若年性ポリポーシス
,
Cowden病
,
Cronhite-Canada症候群
pp.285-292
発行日 2000年2月26日
Published Date 2000/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104804
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要旨 自験101例の消化管ポリポーシスを対象に病変発生部位を比較し,上部および下部消化管内視鏡所見の特徴について症例を中心に呈示した.疾患により大腸病変の形態,分布は異なり,家族性大腸腺腫症とCronkhite-Canada症候群では全大腸に密集して多発する隆起性病変が特徴的であったが,過誤腫性ポリポーシスでは散在性に病変を認めた.一方,上部消化管内視鏡所見からみると,胃病変のみでは必ずしも鑑別は容易ではなかったが,食道および十二指腸病変を考慮すると診断は可能と考えられた.しかし,消化管病変の程度は症例により大きく異なるので,診断においてはX線検査や消化管外徴候の確認を怠ってはならない.
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