特集 救急IVR手技詳説 with WEB動画
手技詳説編
●血管IVR―腹部
下部消化管出血
小金丸 雅道
1
,
田上 秀一
1
,
久原 麻子
1
,
久木山 智子
1
,
新城 安基
1
,
田中 法端
1
,
安陪 等思
1
1久留米大学医学部 放射線科
キーワード:
下部消化管出血
,
塞栓術
,
止血術
Keyword:
下部消化管出血
,
塞栓術
,
止血術
pp.1440-1443
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000664
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下部消化管の急性動脈性出血に対する経カテーテル的動脈塞栓術は,重要な治療法の一つである。塞栓術は虚血と表裏一体であり,対象臓器によっては塞栓範囲に留意する必要がある。特に下部消化管は虚血による合併症をきたしやすく,選択的塞栓術が必須である。近年は,カテーテルやコイルなどのデバイス性能と血管造影装置の画像解像度向上に伴い,超選択的塞栓術が可能となった。下部消化管はトライツ靱帯から肛門側の小腸および大腸から構成される。これら消化管を栄養する末梢細動脈はいずれもvasa rectaであるが,両者におけるvasa rectaまでの動脈分岐形態は異なる。また,出血の原因疾患も相違がみられる場合が多い。本稿では,下部消化管出血に対する動脈塞栓術の方法を提示し,小腸と大腸の解剖および注意点を含め解説する。
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