グラフ Conference
総合画像診断のすすめ方・9
腹部膿瘍
佐藤 豊
1
1聖マリアンナ医科大学放射線医学教室
pp.1515-1522
発行日 1981年10月20日
Published Date 1981/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207803
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腹部膿瘍の臨床症状および各種映像診断法による所見は非常に多彩である.治療の行なわれない症例における致死率は100%に達するという報告もあり,治療の遅れた症例では,合併症あるいは後遺症が高頻度に発生する1).反面,悪性腫瘍と異なり,迅速な診断と適切な治療により完全治癒を期待できる疾患であり,種々の画像診断法を適切に駆使することにより,その存在を確認するとともに有用な治療指針を得ることができる.
本稿では腹部膿瘍の検索に通常使用される腹部単純撮影,超音波,CT,核医学の各画像診断法の特徴的所見,適応あるいはその限界などについて症例を提示しながら考えてみたい.
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