Japanese
English
特集 扁桃診療最前線—扁桃を取り巻く諸問題
扁桃周囲膿瘍から深頸部膿瘍への対応
Clinical approach to peritonsillar abscess and deep neck abscess
青井 典明
1
Noriaki Aoi
1
1島根大学医学部耳鼻咽喉科
pp.1092-1098
発行日 2018年12月20日
Published Date 2018/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201889
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POINT
●扁桃周囲膿瘍に対する治療は,適切な抗菌薬投与とともに穿刺排膿,切開排膿,即時扁摘のいずれかを行う。ドレナージ法はいずれを用いてもよい。
●扁桃周囲膿瘍から深頸部膿瘍へ移行した場合,口腔内からドレナージできる可能性があるのは傍咽頭間隙(茎突前隙)あるいは咽頭後間隙までである。ただし,下極型扁桃周囲膿瘍に由来する場合には,口腔内から穿刺あるいは切開排膿できる割合は高くない。
●外科的ドレナージの適応があるにもかかわらず,保存的加療のみで経過をみることは,縦隔炎,敗血症などの重篤な合併症を引き起こしかねないため,切開排膿の適応であれば積極的にドレナージを行う必要がある。
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