特集 術後1週間の患者管理
合併症を有する場合の患者管理
不整脈を有する場合の患者管理
中江 純夫
1
1杏林大学医学部胸部外科
pp.675-677
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207688
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術後の不整脈発生は,術前の患者の病態や不整脈の存在,麻酔薬と麻酔法,および手術術式などに大きく影響される.特に術前の患者の病態は最も重要な因子である.したがつて,病歴,臨床所見,心電図,電解質検査,呼吸機能検査などにより,術前に不整脈発生因子を十分に評価して治療を行なつた後に,患者を手術に持つて行く配慮が必須である.
術後は,連続的心電図モニター,種々のバイタルサイン,臨床症状と所見,その他により患者を綿密に管理して不整脈の発生を予防する.不整脈が発生したら,その原因の追求と対処は迅速かつ適切に行なうことが肝要である.術後の綿密な管理により,患者の多くは,重篤な不整脈への移行もなく順調な回復過程を辿る.
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