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特集 今日の胆道造影
術前胆道造影—PTCの適応からPTCDの実施まで
Percutaneous transhepatic cholangiography and cholangial drainage
高田 忠敬
1
,
内田 泰彦
1
Tadahiro TAKADA
1
,
Yasuhiko UCHIDA
1
1東京女子医科大消化器病センター外科
pp.697-704
発行日 1977年6月20日
Published Date 1977/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206750
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はじめに
経皮的胆管造影法(PTC)は,X線テレビの導入,細い穿刺針の使用,肝内胆管穿刺術式の確立などにより安全性のみならず穿刺率も向上し,適応も閉塞性黄疸はもとより胆管拡張の軽度な例にまで及び,それに伴う胆道系疾患の診断能の向上には著しいものがある。しかしながら,胆管拡張の著しい高度閉塞性黄疸例では,PTC後にその穿刺孔から胆汁漏出の危険が皆無とは言えず,また腹水のあるもの,さらに胆道感染症に対しては,PTCがcontraindicationとされるなど,適応におのずから限界があつた.
近年PTCにひきつづいてその手技を応用した経皮的胆管ドレナージ(PTCD)が確立され,いままで問題とされていたような症例に対しても確実に,しかも非開腹的に胆道減圧がなされるようになり,PTCの適応も従来になく拡がつてきている.PTC並びにPTCDの適応の拡大に伴い新たな偶発症も問題となり,術前後の管理のみならず,術中においても細心の注意と対策が必要となつている.
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