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特集 今日の胆道造影
術前胆道造影—Combined methodの実際と効用
Preoperative cholangiography;combined methods and its usefulness
佐藤 寿雄
1
,
高木 靖
1
Toshio SATOH
1
,
Yasushi TAKAGI
1
1東北大学医学部第1外科
pp.705-711
発行日 1977年6月20日
Published Date 1977/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206751
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はじめに
胆道系および膵頭領域癌の診断法としては通常の胃・十二指腸X線検査法,下降性胆道撮影法のほか,経皮的経肝性胆道造影法,逆行性膵管・胆管撮影法,選択的腹腔動脈撮影法,経脾的門脈撮影法,低緊張性十二指腸撮影法などがある.これらの検査法にはそれぞれ長所,短所があり,1つの検査法ですべての所見が把握できるものではない.従つてこれらの検査法によつてもたらされた情報を総合的に判定する必要がある.そこで2つあるいはそれ以上の検査法を同時に行なつて同一フィルム上においてそれぞれの所見の相互関係から,より的確な情報を把握しようとする試みがある.経皮的胆道造影法と動脈撮影法の併用1),経皮的胆道造影法と低緊張性十二指腸撮影法の併用2),胆道空気造影法と動脈撮影法の併用3)などである.著者らも経皮的胆道造影法と経脾的門脈撮影法を同時に行ない,胆道系,膵頭部領域の癌腫の切除可能性の判定に用いていることを報告してきた4)5).
今回は,まず教室で行なつている経皮的胆道造影法および経脾的門脈撮影法について触れたのち,胆道・門脈同時撮影法Cholangioportographyにつき,その後の症例も含めて検討を加えてみたい.
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