Japanese
English
特集 胆道手術後の困難症
遺残結石
Residual biliary tract caliculi
羽生 富士夫
1
,
高田 忠敬
1
,
中村 光司
1
,
内田 泰彦
1
,
福島 靖彦
1
,
鈴木 重弘
1
,
今泉 俊秀
1
,
竹村 由美子
1
Fujio HANYU
1
1東京女子医科大学消化器病センター外科
pp.1549-1559
発行日 1976年12月20日
Published Date 1976/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206634
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はじめに
近年,術前ならびに術中胆道精査法の進歩に伴い胆石症の発見率は著しく向上したとは言え,遺残結石は現在でも5%前後に存在すると言われ1,2),胆道外科における大きな問題点の1つである.すなわち,現在用いられている胆道精査法にも各自にそれぞれ限界があり,また緊急手術や術中の全身状態の変化などで精査不十分ということもあいまつて,遺残結石症を根絶しえない現状である.
通常,これらの遺残結石は,術後のTチューブからの胆道造影で発見されることが多いが,症例によつてはそれらも行なわれず,または,無視放置され胆摘後愁訴例としての経過中に発見されるものも少なくない3,4).
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