Japanese
English
臨床研究
経皮的胆管ドレナージの内瘻化に関する検討
PTCD by-pass catheterization
安田 秀喜
1
,
高田 忠敬
1
,
内田 泰彦
1
,
福島 靖彦
1
,
今泉 俊秀
1
,
磯辺 孝司
1
,
金山 成保
1
,
斉藤 明子
1
,
小林 誠一郎
1
,
羽生 富士夫
1
Hideki YASUDA
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.233-239
発行日 1977年2月20日
Published Date 1977/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206684
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はじめに
最近,閉塞性黄疸症例に対し,経皮的胆管ドレナージがルーチンの黄疸軽減処置として広く行なわれるようになり,それに伴い閉塞性黄疸の治療成績の著しい向上がみられてきた.しかしながら,経皮的胆管ドレナージも他の手術による胆汁外瘻術と同様に,胆汁の体外排出による水・電解質のアンバランスや消化吸収不良などに問題を残している.通常,体外に排出された胆汁の一部は経口的に,または胃ゾンデにて腸内還元がはかられているが,これらでは,量的にも十分な量を与え得ないことや,患者の苦痛の面からみても満足できるものとは言えない.
この胆汁の腸内還元の一方法に,経皮的胆管ドレナージの内瘻化がある.この方法は,多数の側孔を有するドレナージチューブを胆管狭窄部を通して下行させ,十二指腸内に挿入し,チューブを介して狭窄上部の胆汁を十二指腸内に誘導排泄させるものである.この方法は,患者に開腹手術という負担を与えないで,いわば胆管十二指腸吻合を行なつたのと同様の効果を期待しうるものである.
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