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特集 血管の外科
研究と報告
本邦における大動脈造影の趨勢—とくに合併症ついて
Aortography:Present status in Japan in 1963, with special reference to its complication
前川 誠
1
Makoto MAEKAWA
1
1京都府立医科大学峯外科教室
pp.849-852
発行日 1967年6月20日
Published Date 1967/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204333
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はじめに
1929年dos Santos1)がはじめて経腰的大動脈造影に成功し,つづいてNuvoli(1936)2)の胸部大動脈の直接穿刺造影法,Castellanos(1939)3)の逆行性カテーテル造影法が発表されて以来,大動脈造影法は大動脈本幹およびその分枝,さらに支配臓器の疾患に対する有力な診断法として現在ではあらゆる分野での診断の花形として脚光をあびている.
反面,合併症についても当初はかなりの頻度にともなつていたが,技術の進歩,安全かつ優秀な血管造影剤の開発によつて初心者でも安全に行なわれるようになつたが,今なお若干の合併症の報告をみるのは遺憾で,なかには重篤なものもあり施行にあたつてはとくに慎重を要する.
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