Japanese
English
特集 肝腫瘍外科の課題
肝癌の外科的治療の趨勢
Modern trend of surgical treatment for cancer of the liver
本庄 一夫
1
,
鈴木 敞
1
Ichio HONJO
1
1京都大学医学部第1外科
pp.1485-1491
発行日 1967年11月20日
Published Date 1967/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204444
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
ふるくより,肝癌は腫瘤の触知によつて診断されてきた.そして,現在もなお,それを凌ぐに足る適確な診断法はない.すなわち,依然として,肝癌として開腹される手術は,試験開腹術に終ることがすくなくなく,あとは,抗癌剤化学療法にわずかな期待を望む以外,うつべき手段を知らなかつた.
一方,手技的にようやく確立されたとはいえ,唯一の根治療法たる肝切除術にも,なお,出血制御の問題や,切除許容量をめぐる課題など,いまだ解明すべき諸問題が残されており,腹部外科におけるこの分野の立ち遅れはおおうべくもない.
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.