Japanese
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特集 臨床検査後の偶発症
直腸鏡による偶発症
Accidents from proctosigmoidoscopy
稲葉 英造
1
,
林 孝行
1
Eizô INABA
1
1東京医科歯科大学医学部第1外科
pp.193-196
発行日 1967年2月20日
Published Date 1967/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204228
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はじめに
どのような場合であつても,臨床諸検査で事故を起こしてはならないというのが私の信条である.このためには第一には無理をしないことである.内視鏡検査中で,診断がはきりしないうちに検査を中断しなければならないことがある.このような時には躊躇せずに検査を中止し,後日再検査し,またレ線や一般検査らと総合的に検査を進めるべきである.第二には操作は各内視鏡検査方法の基礎にもとづいて慎重に行なうべきである.操作が行詰つた時には,なおさらこの基本操作に徹すべきであつて,無謀な操作は絶対に行なうべきではない.
しかし無理せずに基本的に操作すれば,内視鏡ことに直腸鏡検査では偶発症を未然に防ぐことができるであろうか.直腸鏡独自の基礎とは一体どのような点であろうか.こんなことを考えながら以下記述することにする.
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