Japanese
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特集 臨床検査後の偶発症
胃内視鏡による偶発症
Accidents during gastroscopy
島田 信勝
1
,
前田 昭二
1
,
守谷 孝夫
1
,
丸山 圭一
1
,
桑野 研司
1
Nobukatsu SHIMADA
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.201-205
発行日 1967年2月20日
Published Date 1967/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204230
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はじめに
現在,消化器病の臨床において,胃内視鏡検査はもはや不可欠の日常検査法となり,胃疾患診断の有力な手段として,レントゲン検査と共に威力を発揮している.一昔前まで,胃内視鏡検査は患者にとつてあまり楽でない検査であつたばかりでなく,医師にとってもかなり手間のかかる検査で誰もが気軽に行なえたものではなかつた.しかし最近では検査用具の急速な改良,発達により事情は大いに異なり,胃内視鏡検査は重要な日常検査法としての地位を確立するに至り,検査件数も飛躍的に増加している.1966年の内視鏡学会の全国集計によれば,日本国中の1395ヵ所の医療機関で,毎日,胃内視鏡検査が行なわれているとのことである.
われわれは慶大外科において,胃疾患の外科的治療を行なうにあたつて,その前提となる適応決定に理論的根拠を与える立場から,胃内視鏡検査の有する効力に早くから着目し,昭和27年1月より各種の胃内視鏡を用い,経験を重ねてきた.
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