Japanese
English
特集 検査と合併症—おこさないためには、おこしてしまったら
内視鏡による偶発症—下部消化管
Complications of the endoscopic examination;lower digestive tract
安富 正幸
1
,
福原 毅
1
,
北 廣美
1
Masayuki YASUTOMI
1
1近畿大学医学部第1外科
pp.1527-1532
発行日 1978年11月20日
Published Date 1978/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207052
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はじめに
下部消化管の内視鏡検査は,古くから用いられている硬性直腸鏡と大腸ファイバースコープによる検査とに大別される.今日では直腸から盲腸,さらには終末回腸までの内視鏡検査が広く行なわれるようになり,さらに診断と治療を兼ねた内視鏡的ポリペクトミーさえ行なわれるようになつてきた.このように下部消化管の内視鎧検査の範囲が広くなつた反面,検査に要する時間は長くなり,患者に与える苦痛も大きく,また種々の合併症も報告されるようになつてきた.大腸ファイバースコピーが広く行なわれる今日,これらの検査によつて起こるかもしれない合併症の予防と対策についてもう一度ふり返つてみる必要がある.
今回は著者らの経験に若干の文献的な考察を加え,下部消化管の内視鏡検査の合併症の予防および処置の実際について述べてみたい.
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