特集 手こずつた症例―私の経験した診断治療上の困難症(Ⅰ)
食道疾患
中山 恒明
1
,
山本 勝美
2
,
高橋 康
2
1千葉大学医学部
2千葉大学医学部中山外科
pp.421-435
発行日 1962年6月20日
Published Date 1962/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202896
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Ⅰ.はしがき
食道疾患の最後の難関であつた食道癌も今日では安全に根治手術を施行し得る段階に迄到達したが,治癒成績向上への努力はたゆまず続けられ,教室を始め諸家により各種の工夫研究が臨床的に,実験的に報告されている.しかし何と言つても根本的には的確な診断ないし早期診断が,絶対の必要条件であることには変りない.そこで私の教室で現在行つておる,食道疾患に対する診断法を簡単に御紹介し,次に横隔膜ヘルニア,噴門痙攣症の症例について診断面を中心として検討を加えて見たいと思う.
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