Japanese
English
薬剤
当整形外科教室におけるコンドロイチン硫酸ナトリューム(コンドロン)の長期使用経験
Experience of the long use of sodium chondroitin sulfate (chondron) for some orthopedic diseases
竹光 義治
1
,
井上 知憲
1
,
石川 巖
1
,
坂本 淳
1
1九大整形外科学教室
pp.443-447
発行日 1961年5月20日
Published Date 1961/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202759
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
軟骨を主とし,すべての結合織の基質の重要成分であるコンドロイチン硫酸(コ硫酸と略)は,他のAcid Mucopolysaccharideと共にこれらの組織における,水分電解質の維持調節,創傷治癒,感染に対する防禦,線維成分の安定,弾力性の維持その他多くの生物学的役割を荷つている重要物質であることは今まで多くの研究者によつて明らかにされ4)7)8),とくに近年結合織疾患の研究が進むにつれて,一段とClose upされつつある.われわれ整形外科領域においても,この物質は軟骨,骨等の生理的変化,病的過程を知る上に常に考慮すべきものであるが故に,甚だ興味あるものである1).
支持組織,殊に軟骨が老化変性して来た場合これを化学的に調べると,何よりもまず,コ硫酸の含有量が減少することは,多くの研究者が報告している.殊に老人性変形性関節症の軟骨では,コ硫酸含有量の著明な減量が見られることは松永氏が詳細に報告している10).
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.