Japanese
English
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重症破傷風の1治験例
A treated case of serious teternus
奥富 厚
1
Atsushi OKUTOMI
1
1都立大塚病院外科
1Surgical Department, OTSUKA Hospital
pp.665-667
発行日 1954年9月20日
Published Date 1954/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201511
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免疫学的並びに化学的療法の著しく進歩せる今日でも,破傷風に対する療法は尚お充分の域に達せず,相変らず相当の死亡率を算している状態である.殊に受傷時創の手当が不充分で且つ潜伏期が比較的短かく,例えば10日以内に症状が開始する様なものゝ予後は,たとえその療法が万全でも予後は依然として不良の場合が甚だ多い.
余等は最近重症破傷風に対し,抗毒素血清,ペニシリンの大量注射を施し,鎮静剤としてマグネゾールを併用して,比較的短時日に全快せしめ得た1例を経験したので,その症例を報告し,聊か考察を試みたいと思う.
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