Japanese
English
臨床経験
局所破傷風の1例
A Case of Local Tetanus
竹谷 英之
1
,
阿部 純久
1
,
河﨑 則之
1
Hideyuki Takedani
1
1国立療養所福井病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Sanatorium Fukui Hospital
キーワード:
tetanus
,
破傷風
,
muscle rigidity
,
筋硬直
Keyword:
tetanus
,
破傷風
,
muscle rigidity
,
筋硬直
pp.225-228
発行日 1999年2月25日
Published Date 1999/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902648
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抄録:破傷風は局所症状は少なく,開口障害と後弓反張を特徴とし死亡率が高いため,救急外来や内科,外科外来に受診し診断される.そして全身痙挛が発症した場合,呼吸・循環管理のためにICU管理が必要となる.しかし,稀に創傷に近い筋の局所の硬直を示す場合(局所破傷風)があり,開口障害まで至ることがある.本症例は受傷した左手指の著しい硬直を呈し当科を受診し,3日後開口障害が発症し破傷風と診断された.破傷風抗毒素トキソイドを3,000単位静注し,ジアゼパムを適宜使用し四肢の硬直を管理し,全身痙挛に至らず軽快した.結果として,局所破傷風と診断した稀な1例を経験したので報告する.
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