臨床講義
破傷風
福田 保
1
,
織畑 秀夫
2
1東京大學醫學部
2東京大學醫大學院
pp.33-36
発行日 1947年11月20日
Published Date 1947/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200270
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本日御目にかける患者は13歳の男生徒,住所は足立區本木町,昭和22年9月26日の朝頃から兩頬に疼痛が起り,口の開き工合が惡く,附近の醫師に診て貰つたがよく分らずそのまゝに放置した。其日の晝頃まで歩るいてゐたが次第に疼痛が増強し,然も疼痛は顔から下降する傾向を示し,やがて脚がつ張るやうになつたので午過ぎ床に就いた。
翌27日朝再び醫師の診察を受けたところ破傷風であるから大學病院へ行つた方がよいと云はれ,その日の午後4時頃急病患者として當科に來院し直に入院した。主訴は項部強直,全身痙攣,開口不能である。
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