Japanese
English
症例
胃癌穿孔の2例
Two Cases of Perforation of Gastric Cancer
岩月 賢一
1
,
杉山 昭弍
1
Kenichi IWATSUKI
1
,
Shoni SUGIYAMA
1
1信州大学医学部星子外科
1Department of Saugical Clnic, School of Medicine, Shinshu University
pp.208-211
発行日 1954年4月20日
Published Date 1954/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201409
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従来胃癌の穿孔は非常に稀なものとされ1824年Laennecが初めてこれを記載し,以来Reissenstein(1909)及びThiede(1910)により報告され,Ctavannaz,Radioevitch(1928)並びにAird(1934)の統計的観察がある,本邦に於ける明確な報告例は,永山・成田(昭和12年),山本(昭和13年),桑原(昭和14年),友田・宮崎(昭和14年),松倉(昭和14年),館田・今井(昭和16年)綾部(昭和16年),永富・石川(昭和17年),服部(昭和17年),中村(昭和17年),中野(昭和17年),佐藤(昭和18・21年),石川・大橋(昭和23年)等による18例の報告があるのであり,その頻度は山本・桑原・宮崎・館田・石川等の統計を総合すると胃癌患者2412例中7例0.3%となつている1)2)3)4)5)6)7)8)9)10)11).
我々の教室では最近23年6ヵ月の女,及び56歳の男の2例に胃癌の穿孔を経験したのでこゝに報告し,いさゝか統計的観察を試みたいと思う.
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