Japanese
English
特集 消化管のEmergency—穿孔・破裂
消化管穿孔の対策—胃癌穿孔
The surgical therapy for perforated gastric cancer
平山 廉三
1
,
仁瓶 善郎
1
,
浜田 節雄
1
,
井石 秀明
1
,
三島 好雄
1
Renzo HIRAYAMA
1
1東京医科歯科大学医学部第2外科
pp.325-329
発行日 1987年3月20日
Published Date 1987/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209647
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胃癌穿孔の臨床病理的特徴を列記すると①50歳以上の男性に多い.②穿孔は胃中部,前壁に多い.③癌型肉眼分類は3型あるいは限局潰瘍型で一部が中間型や浸潤型を呈するINFβやγのものである.
開腹時所見によつても胃癌穿孔の診断が困難な症例が多いため,胃穿孔では穿孔部辺縁や胃周囲リンパ節の術中迅速病理検査をルチーンに行つて正診率の向上につとめる.
汎発性腹膜炎というhigh riskの緊急状況下にあるため,「手術侵襲」と「癌根治性」の間でバランスのとれた手術が要求されるが,治療の原則はあくまでその背景に存在する胃癌切除であり,極力胃切除につとめる.それが不可能なとき穿孔部閉鎖を行い全身状態の回復をまつて2期的胃切除を実施する.
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