特集 上腹部外科臨床の進歩
脾臓の臨床
淸 英夫
1
1大阪大學醫學部
pp.641-648
発行日 1952年11月10日
Published Date 1952/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201129
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脾臓は何と云つても未だ謎の臟器である.その機能については幾多の文献があるが,あの大きさであの微細構造を有し,而も單一に臓器でありながらこれを剔出しても正常人に於てさえ生命に危險を齎さないと云う点は全く納得が行かない.祕められた重大な使命が未発見に取り残されて居る樣だ.近年色々の方面から再認識されこの方面の研究は一面極めて困難であるが興味深いものがある.
本稿は臨床的に脾腫患者に対した時の診断指針と剔出を適應とする疾患について簡單に述べる.予備知識として解剖,生理を簡單に述べる.
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