Japanese
English
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赤血球調節に関する頸動脈毬機能に就て
On the Function of Carotic Body in the Bezvlation of Erythrocytes
深町 信一
1
Shinichi FUKAMACHI
1
1千葉醫科大學中山外科教室
1Chiba Medical College
pp.484-486
発行日 1949年9月20日
Published Date 1949/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200525
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1. 緒言
私は昭和20年以耒当科に於て頸動脈毬剔出術を受けた各種疾患200余例の手術前後の血液像を詳細に且つ系統的に観察し他の無菌的手術とは異なり毎常赤血球の増加等一定の変化が血液像に現れる事を確認した. この事は既に学会の席上で又誌上で幾度か発表し各方面で多数の追試もなされているが元耒頸動脈毬はC. Heymans以耒化学的呼吸調節器管なりとして,血液ガス並びに血中の諸種化学物質を感受し主として,外呼吸の調整を司り更に血圧調節を行う. 器管なりとされて現在に至り,血液像ことに赤血球との関係については全く等閑に附せられて耒た. 私はこの術前術後の血液像ことに,赤血球数の変化から頸動脈毬には外呼吸の調整と共に風土順應作用のひとつである赤血球の増減には一定の関係ある事を推察し次に述べる実驗方法を考案しその実驗成績から頸動脈毬の赤血球調節機能と毬を起点とする赤血球調節反射の求心性往路の存在を確認しその大要をここに記載し諸賢の御批判を仰ぐ次第である.
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