研究報告
頸動脈毬よりの産生物質
眞鍋 茂良
1
1廣島医大上村外科
pp.302-304
発行日 1950年6月15日
Published Date 1950/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905518
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
頸動脈毬の生理的機能に就きてはHering,1)Heymans,2)de Castro, Danielopolu3)氏等の研究報告あるも依然不明の点多し.頸毬の化学受容能に就きては吾人のあまねく認むる処なるも本毬の内分泌性面に就きては從來議論のありし処にして,此れに早くより留意せるはHeller, Stillng氏なり.
Kohn4)は此れをParaganglionと考え内分泌器官に所属してAdrenalin(以下Adr.)分泌に関係あるものと云えり.又Klug5)氏等の対立意見も存するがFischer6)等は本毬の脱落現象より内分泌腺に関聯を有するものと説き居り,更にde Caetro7)は神経染色より,初めは頸毬神経の遠心性を述べ,Sunderplasmann,8)も本毬は分泌神経の主宰する内分泌器官なりと主張せり.
Copyright © 1950, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.