増刊号 ERAS時代の周術期管理マニュアル
Ⅱ 併存症を持つ患者の評価とその術前・術後管理
6.その他
精神疾患
森 和彦
1
,
瀬戸 泰之
1
Kazuhiko MORI
1
1東京大学医学部附属病院胃食道外科
pp.80-81
発行日 2014年10月22日
Published Date 2014/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200092
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最近の知見と重要ポイント
□精神疾患の存在は手術成績に影響を与えるとは限らず,在院死亡や合併症率は非併存症例と同じとされる1).
□治療への無理解や抵抗がみられる症例では,精神科病棟を有する施設での手術が望ましい.
□メジャートランキライザーの使用による悪性症候群の発症は1%前後とされ,周術期の脱水,低栄養,精神面のストレスが発症のきっかけとなることもある2).
□メジャートランキライザーにはアドレナリンα1受容体への遮断作用があり,常用により受容体の感受性が低下し,カテコラミンへの反応性不良につながる.
□悪性疾患においては検診発見の機会が少なく進行期病変が多い.
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