Japanese
English
臨床報告
中心壊死により小腸と瘻孔を形成した小腸GISTの1例
A case of gastrointestinal stromal tumor of the small intestine demonstrating fistula formation with the small intestine due to central necrosis of the tumor
稲岡 健一
1
,
三輪 高也
2
,
福岡 伴樹
3
,
澤木 康一
3
,
山村 義孝
3
Kenichi INAOKA
1
1国立病院機構名古屋医療センター外科
2愛知厚生連海南病院外科
3名古屋記念病院外科
キーワード:
小腸GIST
,
中心壊死
,
膿瘍
Keyword:
小腸GIST
,
中心壊死
,
膿瘍
pp.1249-1254
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104763
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要旨
29歳,男性.2か月前より続く腹痛があり受診した.CTで左側腹部に長径12 cmの内部にair-fluid levelを有する不整形腫瘤を認め,腹腔内膿瘍の診断で入院加療となった.保存治療で症状は改善し,小腸腫瘍,GISTなどを疑い待機手術とした.開腹すると空腸間膜に小児頭大の腫瘤を認め,小腸合併切除し腫瘤摘出術とした.腫瘤は小腸粘膜に瘻孔を形成し内部に壊死組織が貯留していた.c-kit陽性,核分裂像11/50 HPFであり小腸GIST高リスク群と判断した.腫瘍増大により中心壊死が生じ小腸と瘻孔を形成したことが内腔感染の原因と考えられ,腹腔内膿瘍の形態を呈した症例は少なく文献的考察を含めて報告する.
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