Japanese
English
臨床報告
検診を契機に発見された長期経過を有する腋窩副乳癌の1例
A case of axillary accessory breast carcinoma with long term manifestation detected by breast cancer screening
平井 健清
1
,
平井 利明
1
,
塩田 麻理
1
,
岡 一雅
2
Tsugukiyo HIRAI
1
1平井クリニック乳腺外科
2兵庫県立西宮病院病理部
キーワード:
副乳癌
,
乳癌検診
,
腋窩腫瘤
Keyword:
副乳癌
,
乳癌検診
,
腋窩腫瘤
pp.1260-1264
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104765
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要旨
症例は74歳の女性.乳癌検診にて,腋窩中央皮下に10年来自覚していた長径1.5 cmの腫瘤が認められた.マンモグラフィではX域上部に非対称性局所陰影があり,超音波検査では一部皮下に浸潤する低エコー腫瘤が認められた.切除生検の結果,副乳癌と診断され,局所広範囲切除と腋窩郭清を施行した.腋窩リンパ節転移はなく,緩徐な増殖を示した症例と考えられた.わが国の報告例を集計の結果,2000年以降に自験例を含めて8例の検診発見例があり,高齢化による腋窩副乳癌の増加傾向が認められた.2000年以降でも,皮膚浸潤,リンパ節転移が高率に認められることに変わりはなく,マンモグラフィ併用乳癌検診では腋窩にも留意して検診を行うことが必要と考えられた.
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